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夜明けのメリークリスマス

 投稿者:柴しげる  投稿日:2013年 4月17日(水)08時17分5秒 113-61-124-91.ohta.j-cnet.jp
返信・引用
  東谷貞夫様、

御批評有難うございました。
大変励みになります。
創作開始がつい最近ですが、書く楽しさを味わっています。
もっと早く開始すれば良かったのに、と悔やんでいます。
とは言え、年月とともに、筆が重くなって行くような気もします。
健康に気を付けて、書き続けたいと思います。

柴しげる
 
 

●●「山形文学」102集(山形県)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月16日(火)18時59分30秒 p14220-ipngn5301marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
   笹沢信「ノトブライ」

 日本海に浮かぶこの島は本土から四十キロ離れていて、は晴れた日には鳥海山が望めます。海が荒れると、連絡船は欠航です。漁港の浦港は北前船が立ち寄り、華やかな時期があったようです。現在の住人数は三百三十人ほどで、ほとんどが六十歳以上ですが、島の衰退に連れて常駐医師はいなくなり、お寺の住職もおらず、昔の仕来たりは崩れています。
 お登喜さんが八十八歳で亡くなります。世話役のお多佳さんは本土の息子に知らせますが、時化なので彼はお多佳さんに任せるしかありません。医師は四月から十月の末までの金曜日と土曜日に来ていて、お登喜さんの亡くなったのは日曜日であり、死亡診断書が入手できず、お多佳さんはその先の行事が進められません。本土の警備艇に遺体を乗せ、監察医の死体検案書が必要になります。法律と日常感覚との落差でしょうか。
 浦港が改造されたものの、新素材の高速艇が活躍し、収穫した魚は浦港に下ろさず、本土の漁港に荷降ろしします。その方が合理的だからです。
 生活環境の変容は自然の流れで、お念仏に参加する人も減少し、お多佳さんやお香代さんなど、すでに九十歳に手の届く年寄りは、トビウオの焼き干しまたイカやサザエの塩辛作りをしています。
 社会的問題似取り上げているのではなく、煩わしい日常に事象に触れていて、たとえば「死亡診断書」がなければ葬式ができないというところなどは、冷静な視点です。時流に乗り遅れた離島の実態――時流に乗り遅れたという表現は都会の勝手な言い方であり、お多佳さんやお香代さんなどには無関係な批評でしょう。ノトブライとは野辺送りの意味です。
 

●●「ぱさーじゅ」28号(二)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月14日(日)18時34分27秒 p5155-ipngn101marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
   この雑誌には文章の名手がそろっています。
 川添和子の「雑居家族」は両親と弘子夫婦そして三人の子供の七人家族をバランスよく描き分けていて、弘子は扇子のかなめとして奮闘しており、見事な作品に仕上がっています。
 安井てるみの「雨の朝から月の夜まで」は巧みな流れの文章で夢の中で出会った月の輪熊との遣り取りが面白く、夢と現実との境界が曖昧になっているところに値打ちがあります。息子の祐平が帰ってきて、夜空を眺め、満月だねといったとき、三日月じゃないねという言葉を呑み込むところなど洒落ていて、また祐平の「ガレージに熊がいる」という締めくくりも書き手の余裕が表れています。
 

●●「ぱさーじゅ」28号(大阪府)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月14日(日)13時16分28秒 p5155-ipngn101marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用
   西希美那「風の草子」外伝

 柔軟で繊細な筆運びは王朝時代の雅を感じさせ、中宮の周辺の人間模様が浮かび上がっています。
 那津はかって中宮定子の女房のひとりであり、定子と清少納言の機知に富んだ言葉のキャッチボールを身近に経験していて、今度は中宮彰子に仕えることになります。彰子の父親は藤原道長です。彰子を取り巻く女官の長は大町であり、彰子の御殿である飛香舎(ひぎょうしゃ)は定子の時代と違って陰気で重苦しい雰囲気になっています。一条帝の子供の敦康親王は彰子が育てていて、一条帝が顔を見せてもすぐに帰り、飛香舎に親しみにくいところがあるからです
 大町は那津を内心では敵視してますが、道長の後ろ盾があるので、表立った動きは取れません。大町は風邪をひき、数日間も部屋に閉じこもり、自分がいなければ女房達は困ると踏んでいます。しかし那津の人柄なのか、女房達は気楽になり、笑い声も聞こえます。
 一条帝がお見えになり、那津の魅力的な磁場に女房達の表情が変わり、彰子をはじめとして飛香舎の雰囲気はすっかり明るくなり、一条帝は気分よくお泊りになります。
 大町には面白くない状況であり、ひと波乱がありそうです。
 
 

●●「カプリチオ」39号(東京都)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月13日(土)17時08分51秒 p7205-ipngn101marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
   石井利秋「バリカン屋の息子」

 古希を越えた隆史夫妻は佐倉に住んでいて、墓地は茂原にあり、墓参りも負担になっています。茂原の墓を佐倉に移すことにしますが、戦後の混乱期に亡くなった祖母と母は土葬になっており、石屋の手を借りて墓を掘りかえします。暗緑色の固まりが出てきて、土に還った母のような気がします。
 隆史は小学生四年から大学卒業まで茂原で暮らしていて、この墓地ともお別れになるので、大小の墓石の並ぶ通路を歩いていると、バリカン屋の木原家の立派な墓に気づき、子供が多くて貧乏だった木原の誰が作ったのか、興味が湧いてきます。人間には浮き沈みがあり、浮いた息子が金をかけたのでしょうか。
 バリカン屋はバリカンやカミソリを研ぐ仕事で、木原の親父は自転車で周辺の村や町を回っていて、家族を養える収入はなかったようです。バリカン屋の息子の久は隆史の遊び友達であり、ザリガニやウナギまたドジョウなどを一緒に取っていましたが、久は卒業を待たずに瓦屋で働きはじめます。二十歳を過ぎた頃に久の神経が病み、二十歳代に半ばにヤクザのような男に刺されて命を失っています。
 うまくまとまった作品ですが、未来への時間軸がなく、現在から未来への物語をどのように構築するかが課題でしょう。
 

●●「私人」77号(二)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月13日(土)12時51分55秒 p7205-ipngn101marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用
   桜庭いくみ「捨て去る」の感想は交流会の掲示板に載せています。
 覗いてください。 
 

●●「私人」77号(東京都)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月11日(木)21時02分52秒 p15047-ipngn4202marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
   柴しげる「夜明けのメリークリスマス」

 私はシニア世代中心の演奏サークルに入っていて、その練習が終わってからクリスマスコーラスコンサートに出かけると、私の母校の女声合唱団が出演しています、学生時代の苦い思い出が蘇り、四十年か五十年も前のクリスマスイブの話です。今と違って、その頃のクリスマスは朝までドンチャン騒ぎで、サンタもエンジェルも中年男の腕を取って酒場に引き入れていた時代です。
 アルバイトに明け暮れていて、故郷に帰り、また旅行する連中を羨ましく思っていました。クリスマスイブもアルバイトでしたが、友人の石原君がイブの町を歩いてみようといって、二人は新宿の武蔵野映画館の周辺をぶらつきます。映画が娯楽の王様の時代で、賑わっています。サンタとエンジェルの誘いに乗り、地下のキャバレー「エデンの園」のテーブルにつきます。すべて込みで250円です。アルバイトの日給が500円ほど。若い女の子がつき、ボトルが出てきて、やがて年増女が席に着くと、豪華なフルーツの盛り合わせが届きます。支払いにトラブリ、レスラー崩れの男に臨時のボーイにさせられ、夜明けまで働き、くたくたになります。帰り道でテーブルについた若い女に出会い、そのひとりに石原君は耳打ちします。讃美歌を歌うコーラスグループが通りすぎます。
 卒業すると、新宿とは離れ、石原君が若い女と心中したというニュースが届き、あの女に間違いないと思います。現在は武蔵野映画館は廃れ、その周辺は高いビルが並んでいますが、かっての「エデンの園」の古ぼけたビルは残っており、地下の「バラの園」のドアを押し開くと、カウンターのバーになっていて、八十歳すぎのバーテンは昔のことを知っている気配です。上等そうなシャンデリアが天井を飾っています。
 数日後、支払いを忘れたことに気づき、「バラの園」に出向きますが、映画館の周辺には古いビルはなく、もちろん「バラの園」は見出せません。翌日も探したものの、幻視の地下バーに誘い込まれたようです。
 この書き手は柔軟な筆遣いであり、文章に輝きがあって、もっとストーリー性のある作品の方が似会っているようです。まだまだ変身できます。
 

●●「あべの文学」16号(二)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月11日(木)14時43分4秒 p15047-ipngn4202marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
   森田浩平「遠出の散歩」

 高原祐平はときおり秋篠寺に散歩に出かけますが、女子大の講師であり、また小説にも手を染めています。本堂に向かうベージュ色のジャケットの若い女性に気づき、いま書き進んでいる小説の主人公の秋月美佳を連想します。
 秋月美佳はわたしと同じ大学の講師で、二十八歳の独身です。社会学を専攻し、研究に専念しながらもスキ―やテニスまた旅行などを愉しんでいます。教員仲間のスキーツアーにわたしと一緒になり、同じテニスクラブに所属しています。素敵な女性であり、男性とはうまく距離を取り、その姿勢には品性がうかがえます。
 高原祐平はその彼女の描き方に悩んでいるようです。そのときベージュの女性と知り合うのですが、彼女は東京から来ており、姉の嫁ぎ先を拠点に気ままに奈良や京都を巡っています。上品な趣きで、初めて会ったとは思えません。
 友人と酒を飲む機会があり、すでに子供のある友人はしきりに結婚を勧めますが、祐平の頭の中には秋月美佳が支配しています。
 たまたま岡崎の国立近代美術館で祐平は秋篠寺で出会った女性と再会します。美術館のはしごをしているということです。彼女は国文学の研究者であり、大学で教えています。謡と鼓を習っていて、秋篠寺にはその願掛けに行ったのです。海外にも出かけ、スキーやテニスんにも親しんでいて、思えば秋月美佳のイメージに重なっています。名前は今泉美佳。
 高原浩平の創り上げた秋月美佳の人物像は今泉美佳に出会うために彼を越えた力の誘惑のような気がします。リアリティを求める作品ではなく、知的な構図の中に書き手の意匠が表れています。
 

コブタン36号

 投稿者:高岡啓次郎  投稿日:2013年 4月10日(水)21時36分8秒 p3179-ipbf2308sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
返信・引用 編集済
  評論 近代アイヌ文学史稿 須田 茂

著者は神奈川県に住みながら一貫してアイヌ文学に関する独自の研究を続けており、自費を投じて北海道に取材に来られる熱意の持ち主で、今号では近代から現代にいたるアイヌ文学の系譜をひもといてくれている。それに先立って著者は明治以降のアイヌの子どもたちが受けた教育の歴史につての分析も行っている。ジョン・バチュラー、バチュラー八重子などが果たしたキリスト教に基づいたアイヌの教育への貢献についてはとても興味深い。金成太郎が表した著述に見られるアイヌ民族自立への強い決意や、ヤイサマネーナという抒情詩の誕生と、それを伝承した従姉妹の金成マツについての説明はとりわけ意義深い。やがて金田一京助との関わりにおける事態の進展、金成マツと、その姪にあたる知里幸恵、弟の知里真志保へと続く系譜がよく理解できるように解説されている。こうした研究を手軽に同人誌を通して読めるということは大へん有難いことだと私は思う。
(053-0035 苫小牧市高丘6-238 定司方 高岡啓次郎)
 

●●「あべの文学」16号(大阪府)

 投稿者:東谷貞夫  投稿日:2013年 4月10日(水)18時20分19秒 e0109-49-132-50-136.uqwimax.jp
返信・引用
   矢留木充「千人塚の鵺」

 妻に付き合って大阪市立中央図書館に行くと、私は千人塚の資料を探し、そのついでに「千人塚の鵺」という芝能のパンフレットが目に触れ、能のことはまったくわかりませんが、淀川河川敷公園の千人塚の碑のそばなので見てみることにします。
 戦争末期の空襲で級友の須崎薫は両親と妹を失い、再び爆撃機が飛来し、戦闘機は機銃掃射で逃げ惑う市民を血祭りにあげ、薫は異様な形相で戦闘機に石を投げつけ、血だらけになって淀川に流されます。河原では死体が積み上げられ、荼毘に付され、その遺骨を埋葬し、それが千人塚と呼ばれています。
 痩せ身の僧の元に、蓬髪は顔を覆い、腰のあたりまで垂れ下がっていて、鵺の亡霊であり、霊魂の回向を願っています。宮中の屋根で弓で退治されます。顔は猿、手足は虎そして尾は蛇という妖怪です。鵺のうなり声は天皇や殿上人を不安に陥れていますが、醜い化け物として人々から蔑まれ、そこに鵺の究極の孤独を私は感じ取ります。僧は読経し、鵺の心を鎮め、私は粗末な舞台の流れに感動し、鵺の孤独と憤りを受け止めているようです。
 私は須崎薫の敵に乱射された悔しさを想い、そこに鵺の孤独と悲しさを重ね合わせ、いささか飛躍しすぎた繋がりでしょうか。堤で薬師草を見つけ、ベランダで鉢で育てています。
 筋道の巧みな作品です。
 

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